助けて…女性を死なせた男、女性に成り済まして娘にメッセージ送る 弁護側、無罪を主張「心神喪失だった」
2022/10/13/00:00
2020年7月、さいたま市緑区のアパートで女性=当時(46)=の首を絞めて死なせるなどしたとして、傷害致死などの罪に問われた、同区東浦和5丁目、無職の男(60)の論告求刑公判が12日、さいたま地裁(金子大作裁判長)で開かれた。検察側は懲役18年を求刑。弁護側は心神喪失などとして無罪を求め結審した。判決は21日。
検察側は論告で、首を絞めた後、女性に成り済まして女性の娘にメッセージを送っていたり、通行人が女性の『助けて』といった声を聞いたりしていると指摘。「これらの行動の理由が事故なら説明できず、男がベルトで絞めたことは明らか」とした。
また、男は犯行前や犯行後、「周囲を理解し、目的に沿った合理的な行動をしている」とし、弁護側が主張する心神喪失を否定した。
一方、弁護側は弁論で、アルコールの依存症による精神疾患があったと主張。「事件前に合理的な行動を取っていても、犯行時、合理的な行動を取れたかは分からない」とし、犯行時は酩酊(めいてい)状態で心神喪失だったなどと述べた。
起訴状などによると、男は20年7月1日午後3時9分ごろ~同6時44分ごろまでの間、男で交際相手の女性の首をベルトで絞め、頸部(けいぶ)圧迫による窒息により死なせたなどとされる。