埼玉新聞

 

「この2年、寂しかった」秋空に響く祭りばやし 山車の巡行華やかに 3年ぶりの川越まつり、きょうまで

  • 蔵造りの町並みを巡行する山車=15日、川越市幸町の川越一番街商店街

 3年ぶりとなる川越まつりが15日、川越市の中心市街地で開幕した。ユネスコ無形文化遺産で国指定重要無形民俗文化財に登録されている祭礼は、新型コロナウイルス感染拡大のため、昨年と一昨年は中止。今年は市制施行100周年を記念して全29台の山車が引き回され、秋晴れの小江戸を華やかに彩った。

 約370年の歴史を誇るまつりは、川越氷川神社の例大祭に合わせて行われている。初日は同神社のみこしが町内を巡行する神幸祭も実施。厳かな行列が蔵造りの町並みなどを練り歩き、各町の山車も付き従った。市内のパート女性(50)は「この2年間は、まつりがなくて寂しかった。おはやしの音を聞くと、今年は無事に開けて良かったと実感する」とほほ笑んだ。

 山車が互いにおはやしを披露する曳(ひ)っかわせは、短時間のあいさつ程度にとどめ、引き手が周囲に密集して盛り上げる行為を自粛するなど、感染防止策を徹底。まつりは16日まで行われる。

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