「縄文茶会」開催も さいたまで野外アート「野良の藝術」展 農地に大型造形作品を展示 あすまで
2022/11/26/00:00
野外アート展「野良の藝術2022―さぎ山の現場III」が25日、さいたま市緑区上野田のファーム・インさぎ山で始まった。「熱・分解と融合」をテーマに、美術家ばかりでなく農家、木こり、庭師らが里山の農地に大型造形作品を展示する。27日まで。
「社会芸術・寺山支部 炭焼の会」の主催。「社会芸術/ユニット・ウルス」代表で美術家の吉田富久一さん(69)らが参加している。
和紙造形作家の柳井嗣雄さん(69)=飯能市=は、「樹といのち」を制作した。イチョウの葉を敷き詰め、大きなケヤキの丸太4本を据えた。束ねたわらを道に見立て、観客を誘導する。自然にある素材を活用した。柳井さんは「木やわらは時間とともに朽ちて土に還(かえ)る。素材そのものの存在感を表した」と語った。
26日午前10時~正午、炭を使った縄文茶会を開催。27日午前10時~午後4時、大型炭窯制作と火入れを行う。炭焼の会代表で農家の萩原哲哉さん(37)は野良の藝術について、「表現することの大切さ、農家として生活する中で、美しさを再発見することができている」と話していた。
社会芸術/ユニット・ウルスは今年6月、作品集「野良の藝術 社会芸術 Vol.5」(埼玉新聞社刊)を出版している。