埼玉新聞

 

越谷市、サンシティを解体へ イオンリテール、解体までの期間はテナントを継続 27年度までに新施設

  • 市が新施設を建設する方針を明らかにしたサンシティ越谷市民ホール(越谷市提供)

 越谷市は4日、同市南越谷1丁目の「越谷コミュニティプラザ(サンシティ)」について、2024年度に市民ホールと商業施設を含めた現在の建物を解体し、25年度から27年度までの3年間で新施設を建設する方針であることを明らかにした。

 サンシティは、市民ホールや会議室などの文化施設、図書館や出張所などの公共施設と、商業施設からなる複合施設。市が地域文化拠点として建設し、1979年に供用を始めた。市が公共施設部分を、第三セクター「越谷コミュニティプラザ(KCP)」がそれ以外の商業施設部分を運営管理している。

 2015年に商業施設のキーテナントであるイオンリテールが、今年8月末の契約満了で撤退する意向を表明。KCPは他のテナント誘致なども視野に交渉、検討を続けてきた。

 18年に市が地元の意向などを踏まえ、老朽化が進むサンシティの市民ホール、商業施設棟を含む新施設の建設を検討。市の案を基にKCPが再交渉した結果、解体までの期間についてイオンリテールが賃料を減額してテナントを継続する方向となった。一方でKCPが20年度にも赤字経営となる見通しで、20年12月の解散を前提に清算に向けた協議を進めているという。

 KCPは8月末に運営管理事業を終了し、9月以降は市が同社から無償で建物を借り受け、KCPが行っていた商業施設の管理を行うという。市は6月議会の一般会計補正予算案に施設維持管理業務委託料など3億1200万円を計上した。市は今後、KCPが所有する建物や土地の取得に向けた具体策を検討していくとしている。

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