埼玉新聞

 

車が事故、保険会社「同じ人が何度も」…警察に相談、やはり架空 社長ら逮捕、これまで得た額1千万円か

  • 蕨署=蕨市錦町

 交通事故を悪用し、修理部品を発注したかのように装い自動車保険金をだまし取ったとして、県警交通捜査課と蕨署の捜査班は6日、有印私文書偽造・同行使と詐欺の疑いで、板金塗装会社社長の男(51)と自動車輸入販売業の男(69)を逮捕した。

 逮捕容疑は共謀の上、2018年9月12日午前10時半ごろ、川口市西川口5丁目地内の施設の駐車場内で発生した乗用車同士の接触事故を悪用し、損害保険会社に対して自動車保険金を架空請求し、約173万円をだまし取った疑い。県警は共犯事件で捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていない。

 交通捜査課によると、20年6月に損害保険会社が「今回の事故に関しての請求は1回だが、過去に同一人物からの請求が何度もある」と蕨署に相談に訪れ、同署が捜査を始めた。

 接触事故に遭ったのは自動車輸入販売業の男の会社の社用車で、板金塗装会社社長の会社に修理するために持ち込まれた。だが実際には必要な修理は行わず、修理が必要のない部分の部品を発注する受領書を偽造して保険会社に請求するなどして、保険金を手にしていた。

 両容疑者は仕事仲間だったという。県警は、今回だまし取った173万円の使途を調べるとともに、2人が他にも同様の手口で約1千万円ほどを得ていたとみて、余罪を捜査している。

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