埼玉新聞

 

大宮氷川神社にホタル500匹、大勢の市民ら鑑賞会 ホタルの名所復活へ 子どもら感動「流れ星みたい」

  • 暗闇の中で行われた氷川ほたる鑑賞会=5月31日午後9時ごろ、さいたま市大宮区の氷川神社

 さいたま市大宮区の氷川神社で5月31日と1日の2日間、今年で5回目を迎える「氷川ほたる鑑賞会」が行われ、大勢の市民らが闇に光るホタルの光を楽しんだ。

 同神社周辺は明治から昭和初期にかけて東京に近いホタルの名所として知られており、かつてはここで捕まえられたホタルは皇室に献上されていたという。

 地元の有志「氷川ほたるの会」ではこれまで、ホタルが再び自生できる環境づくりのため、周辺の環境整備などに取り組む。鑑賞会はそうした歴史を知り、市民に関心を高めてもらおうと行われている。

 初日の5月31日はそれほど気温も上がらず、時折、風が吹くあいにくの条件。それでも午後7時半の鑑賞開始時刻になると、同神社西側の小川沿いに放たれた約500匹のホタルが瞬いたり、光の尾を引いて飛ぶ様子が鑑賞でき、来場者はかつての「名所」でのホタル鑑賞を楽しんだ。

 同市北区の小学5年生尾崎真仁君(10)は「初めて見ました。光がいっぱいで感動した。ホタルがいっぱい飛ぶ街になったらいいですね」とうれしそうな様子。弟の良真君(4)は「きれいで、流れ星みたいだった」と喜んでいた。

 主催した同会専務理事の平田繁さん(62)は「鑑賞会も5回目を迎え、だいぶ定着し、活動の認知度も増している。ホタルがここで自生できるよう、これからもプロジェクトを進めたい」と話していた。

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