埼玉新聞

 

刃物や銃で襲撃されたら…県警察学校で身辺警戒員の訓練実施 保護対象者を守る技能強化へ

  • 刃物を持って襲撃した犯人(左)から保護対象者(右から2人目)を守る県警の身辺警戒員=さいたま市北区の県警察学校

 暴力団関係者などから危害を加えられる恐れのある保護対象者の安全を確保する身辺警戒員の技能強化を図るため、県警はさいたま市北区の県警察学校で訓練を実施した。

 訓練には組織犯罪対策局の中から選抜された身辺警戒員約30人が参加。銃弾や刃物を通さない約2キロある防護板を使用した動作訓練や、2人一組で刃物や拳銃を使用した襲撃に対応する訓練が行われた。

 車から降りた保護対象者に対して、刃物や拳銃を持った犯人が襲撃することを想定した対応訓練では、車が目的地に到着すると身辺警戒員の1人が降車して周囲の安全を確認。安全が確保されると保護対象者を降車させて2人の身辺警戒員とともに移動を開始した。歩いていると刃物を持った犯人に襲撃されたが、1人の身辺警戒員が犯人を制圧。もう1人は保護対象者を守りながら車へ移動し、安全を確保した。

 訓練を査閲した岩元正一刑事部長は講評で「暴力団排除のためには、いざというときにいかに行動できるかに懸かっている。県民の安全安心を守るため、日頃の鍛錬を継続していただきたい」と話していた。

ツイート シェア シェア