埼玉新聞

 

キャッシュレス還元1カ月 便利な半面、欠点も さいたまで支払方法の入門講座 3つの注意点とは

  • 埼玉県金融広報委員会の金融広報アドバイザーによって行われたキャッシュレス入門講座=さいたま市桜区

 さいたま市桜区の栄和公民館で、現金以外のさまざまな支払方法を学ぶ「キャッシュレス入門講座」が行われた。参加した60~70代中心の市民約40人は、実例などを踏まえた講義で、自分に合う賢い支払方法を学んだ。

 消費税が10%に引き上げられ、キャッシュレス決済対象のポイント還元が始まり1カ月が経った。買い物で「現金払い」をしている人やキャッシュレスの仕組みが不安と、感じている人を対象に行われた。講師は埼玉県金融広報委員会の金融広報アドバイザーが務めた。

 キャッシュレス決済のポイント還元は、クレジットカードなど現金を使わずに支払いをすると、支払金額5%がポイントとして付与される制度。ポスターなどが張ってある店が対象で、来年6月まで実施される。

 講座では決済方法や実際に対象店舗で5千円の買い物をした場合のポイント還元について、実例を交えて説明が行われた。

 キャッシュレス決済は小銭を利用しないため便利な半面、欠点も。9月に台風15号被害のあった千葉県では停電が長引き、一部店舗で決済ができなくなった例もあったという。

 講義では軽減税率の解説もあり、栄養ドリンクや甘酒など、8%と10%の消費税率を考えるクイズも行われた。

 講師によるとキャッシュレス決済をする上での注意点として、「現金を使わないので使い過ぎに注意。ポイント還元されるからといって不必要なものまで購入しない。ポイントの有効期限を確認すること」の3点を呼び掛けた。

 桜区の井原とり子さんは今まで個人情報などを懸念して、キャッシュレス決済に抵抗があったが、「今日学んだことを生かして少しずつ利用してみたい」と話す。同区の川上強さん(73)は「ポイントでお得になるので、うまく活用していきたい」と語っていた。

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