夏の行楽シーズン、山も道路も安全に 秩父署、山岳事故の防止を呼び掛け「登山届と安全装備の確認を」
2020/07/24/00:00
4連休の初日となった23日、秩父署は横瀬町芦ケ久保の道の駅果樹公園あしがくぼで、「夏季における交通事故および山岳事故防止キャンペーン~山も道路も安全秩父路~」を実施した。夏の行楽シーズンに合わせて、同道の駅を訪れた運転手や登山客に啓発品を配布し、交通事故や山岳事故の防止を呼び掛けた。
県警山岳救助隊によると、今年の県内の山岳遭難事故は6月末現在で19件20人。昨年の同時期に比べて8件11人少ない。今年の内訳は死者2人、負傷者11人、無事救助7人で、行方不明者はいなかった。死者はいずれも大型連休中に武甲山や飯倉山を単独で登山していた60~70代の男性2人だった。昨年5月末の登山届の提出件数は9225件だったが、今年は同時期で4678件と半減しているという。
この日は雨が降るあいにくの天気だったが、同隊の隊員らは駐車場にテントを設置し、ライトやホイッスル、お守り、リーフレットなどが入った袋を配布。会場にはパトカーや白バイなどの車両も展示され、子ども連れが記念撮影を楽しむ姿も見受けられた。
登山届を提出したいずれも狭山市の50~60代の女性2人組は男女5人で長瀞町の長瀞アルプスから宝登山を登る予定という。「新型コロナウイルスの影響で登山は自粛していたけど、山は達成感が味わえるし、ストレスの解消にもなる。雨なので、安全第一で無理はしない」と語った。
同隊の丸山寛係長(59)は「夏山シーズンが始まるが、登山届を提出してほしい。安全装備を確認し、山岳遭難事故防止に努めてもらえれば」と話していた。