埼玉新聞

 

自転車の違反、埼玉は全国7番目 警告は全国1位…事故死者の82%に違反、遮断踏切立ち入りが最多

  • 県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 全国の警察が昨年1年間に摘発した自転車の違反行為が初めて2万件を超え、2万2859件だったことが25日、警察庁のまとめで分かった。うち最多は「信号無視」で1万2472件。自転車乗車中の事故死者は427人で、うち329人(77・0%)に法令違反があった。

 県警交通総務課、交通指導課によると、昨年1年間に県警が摘発した自転車の違反行為は566件で、全国で7番目に多かった。違反の類型別では「遮断踏切立ち入り」が最多の268件(47・3%)だった。一方、利用者への指導のため、県警が交付した自転車レッドカード(警告)は36万7651件で全国最多となっている。

 遮断踏切立ち入り以外の違反行為は多い順に、「信号無視」が96件、「酒酔い運転」が76件、「一時不停止」が38件だった。

 前年の2018年に摘発した違反行為は709件で、内訳は遮断踏切立ち入りが最多の480件、酒酔い運転が81件、一時不停止が41件、信号無視が38件。

 自転車乗車中の事故死者は前年比17人減の33人。そのうち27人(81・8%)に何らかの法令違反があった。過去5年の死者は30~50人台、違反者の割合は約7~8割で推移している。

 交通指導課は踏切の違反が目立つ理由について、「県内には踏切が多く、自転車利用者も多い。危険性が高いので取り締まりを強くしている」と指摘。その上で「踏切は危険であることを認識し、余裕を持った行動を心掛けてほしい」としている。

 ほかに自転車の安全な利用に向けて、左側通行や一時停止、前後左右の確認など基本的な交通ルールの順守を呼び掛けている。

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