埼玉新聞

 

後方から車が…小型ロボット、小学生に注意 本田技研、交通事故から児童守るロボット開発 和光で実証実験

  • 交通安全アドバイスアシストロボ「Ropot」をランドセルに装着した児童(本田技研提供)

 小学生を交通事故の被害から守ろうと、危険な交差点の場所や後ろから近づく車両を、児童らに知らせるロボットの開発に取り組んでいる本田技研のプロジェクトの実証実験が25日から12月11日まで、埼玉県和光市の小学生を対象に実施される。児童らのランドセルにロボットを装着し、効果を検証する実験で、終了後に保護者らのヒアリングやアンケート調査を実施。商品化に向けた研究を進める。

 ロボットの名前は、交通安全アドバイスアシストロボ「Ropot」。開発しているのは、和光市の同研究所ライフクリエーションセンター完成機開発室のプロジェクトチーム。実証実験に参加するのは、同市立下新倉小学校(藤原啓校長、児童数545人)の1年生児童25人。

 本田技研によると、「Ropot」は手のひらサイズの小型ロボット。専用アプリをダウンロードしたスマホを使用。GPSとセンサーにより、事前に保護者らが登録した交差点など安全確認地点に近づいたり、後方から自転車や車両などが近づくと、振動して知らせ、児童らに注意を喚起する。

 同研究所は交通事故の死傷者に歩行中の小学1年生(7歳前後)が極端に多いことに注目。児童らの交通事故対策に役立てようと、数年前に同プロジェクトを立ち上げ、研究を進めている。

 実証実験は今回が初めてで、同研究所が和光市に所在していることから同市に依頼した。

 実証実験は和光市のほか、11月から12月にかけて、福岡市内で小学1年生~4年生を対象に実施するという。

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