埼玉新聞

 

生活困窮家庭の子どもらに食材提供 冬休みで給食なく、気力や体力の低下ないように 家庭訪問で見守りも

  • 県社協の上木副会長(左)から食材を受け取る彩の国子ども・若者支援ネットワークの土屋代表理事=さいたま市浦和区の彩の国すこやかプラザ(写真提供・県社協)

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、埼玉県社会福祉協議会(山口宏樹会長)は「“冬休み”早寝・早起き・朝ごはんプロジェクト」を実施。手軽に食べられる食材を支援団体や市町村社協を通じて、冬休みで給食がない生活困窮家庭の子どもたちに提供した。

 配布された食材は切り餅、カップスープなど3千セット。休み中、給食がないため栄養不足になったり、食事回数が減って気力や体力、学習意欲が低下しないよう企画した。

 協力した「彩の国子ども・若者支援ネットワーク」(さいたま市浦和区、土屋匠宇三代表理事)は、生活困窮世帯の子どもたちを対象に無料で学習支援教室を運営。学力向上だけでなく、家庭訪問で子どもの安否確認や親子関係などを見守っている。

 県社協の上木雄二副会長から食材を受け取った土屋代表理事は「現在教室を利用する子どもは1600人ほど。家庭訪問を合わせると2500人の子どもたちとつながっている。食べ物を通じて話しができたり相談できる環境づくりが大切で、人とつながっていく支援活動を継続していきたい」と感謝し、困窮世帯の子どもたちの現状と支援の必要性を訴えた。

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