バンド「THE　JAYWALK（ザ・ジェイウォーク）」のボーカル＆キーボードで、熊谷市出身の杉田裕（ひろし）さん（63）によるソロライブが3日、同市仲町の八木橋百貨店8階カトレアホールで行われた。バンド「スターダスト☆レビュー」のメインボーカルで、行田市出身の根本要さん（63）もゲスト出演し、共演した2人は音楽の聖地で観客を楽しませた。

　ジェイウォークは1980年に結成。91年に発売した「何も言えなくて…夏」は大ヒットを記録し、93年の紅白歌合戦にも出場した。杉田さんは近年、ゴールデンウイークに同店で毎年ライブを開催している。昨年の5月3日にもライブが予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、今回は2年越しの実施となった。

　今回のソロライブはスタ☆レビのドラムで、熊谷市出身の寺田正美さん（61）、スタ☆レビの前身であるバンド「アレレのレ」でドラムを担当した羽生市在住の手島昭さん（63）も参加。かつてアレレのレでキーボードを担当した杉田さんと根本さんらは、同店の旧館地下で70年代に存在したライブハウスに通った秘話なども明かした。

　杉田さんは計17曲を熱唱し、新型コロナを受けて制作した「絶望してる暇はない」、アンコールで「何も言えなくて…夏」などを披露。根本さんもスタ☆レビの代表曲「今夜だけきっと」を歌いつつ、軽妙なトークでも会場を盛り上げた。新型コロナ対策で、会場は定員の半分となる約150人に制限。来場者は手拍子や拍手で声援を送った。

　ライブ終了後、杉田さんは「去年は中止となったが、またここでライブができて本当にうれしかった。お客さんが温かく、気持ちも盛り上がった」と充実した表情を浮かべた。根本さんも「熊谷に育ててもらったおかげで、今のスタ☆レビがある。育ててくれたまちに感謝の思いがある」と話していた。