埼玉新聞

 

いざという時のため…埼玉・千葉県警、陸自などとテロ対処訓練 所属も県境も越えて連携、相互理解深める

  • 県警のパトカーに先導され、目的地に向かう自衛隊車両=1日午後、さいたま市北区の陸自大宮駐屯地

 テロへの対処能力を高めようと、県警は1日、陸上自衛隊大宮駐屯地(さいたま市北区)で陸上自衛隊や千葉県警と合同で訓練を行った。両県警の機動隊や陸自第1師団第32普通科連隊(榧野道彦連隊長)など計約130人が治安出動時の連携を確認した。

 訓練は殺傷力のある武器を所持した武装工作員が日本に上陸し、千葉県警が実施する県境の検問に現れたという想定で行われた。知事などによる自衛隊の派遣要請に基づき、迅速に現場に駆け付けるため、県警のパトカーが自衛隊の高機動車などを先導し合計10台が車列を組んで駐屯地付近の公道を走行した。パトカーに自衛隊員が同乗し、自衛隊車両には県警機動隊員が乗ることで走行中も無線で連絡を取り合い目的地まで誘導。その後、一連の流れを確認した。

 第32普通科連隊の和田伸一第3科長は、コロナ禍で約2年間同様の訓練ができていなかった点を踏まえ「訓練を長い間行わないと認識のずれが発生し、円滑な連携が難しくなる。一連の訓練を通じ、相互理解が深められた」と手応えを話した。

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