鳥インフルか…19万羽超飼育の養鶏場で疑い事例 埼玉・深谷 半径10キロ内に42農場、31万羽飼育
2022/12/17/00:00
県は16日、深谷市内の採卵鶏農場で、高病原性鳥インフルエンザが疑われる事例を確認したと発表した。この農場では採卵鶏約19万4千羽が飼育されている。陽性だった場合は農水省と協議し、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と確定すれば、24時間体制で殺処分などの防疫措置が行われる。
16日午後6時から、大野元裕知事を本部長とする緊急対策本部会議を実施し、これまでの経過と今後の対応について確認。大野知事は「今後の検査結果によっては疑似患畜と確認される可能性があり、その場合には的確かつ迅速な防疫措置による封じ込めを図る」と述べた。
県畜産安全課によると、16日午前、当該農場から熊谷家畜保健衛生所に死亡羽数が増えているとの通報があり、家畜防疫員が立ち入り検査を実施。同農場にある10の鶏舎のうち、2カ所の鶏舎で38羽ずつ、同日だけで計76羽が死んでいるのが確認された。13羽にAインフルエンザ簡易検査を行ったところ、9羽が陽性だった。
県は当該農場に家禽(かきん)などの移動自粛と関係者以外の立ち入り禁止を要請。今後、中央家畜保健衛生所で遺伝子検査を実施し、17日朝に確定する見通し。
高病原性と確定した場合、当該農場から半径3キロ以内が鶏や卵の移動を禁止する移動制限区域に、半径10キロ以内が搬出制限区域に指定され、深谷市内など周辺4カ所に消毒ポイントの設置を予定。当該農場から半径10キロ内には現在、42の農場があり、約31万羽が飼育されているという。
確定すれば県内では今季初。県内では2005年と昨年にも鳥インフルエンザの発生が確認されている。