常識打破の陸上人生…「正しいと思った道進んで」川内優輝選手が熊谷で講演 「いつか世界で」夢見る子も
2022/12/19/00:00
県教育局主催の「夢と豊かな心を育む講演会」が15日、熊谷市立三尻小学校で行われ、プロランナーの川内優輝選手(35)=あいおいニッセイ同和損保所属=が5、6年生を前に講演した。講演会は夢に向かって努力することの大切さを伝えることなどが目的。川内選手は「マラソンで好きだった旅を世界各地ですることができた。自分の可能性を広げてほしい」とエールを送った。
川内選手は東京都世田谷区出身。県立春日部東高校を経て、学習院大学時代は関東学連選抜選手として箱根駅伝に2度出場。卒業後は県庁に入庁して市民ランナーとして陸上を続け、世界選手権などの日本代表にも選出された。2019年3月に県庁を退職し、プロランナーに転身した。
講演で川内選手は公務員時代、高校で働いていたために練習時間が限られ、スタッフもいなかった。だが、自由な発想で効率的な練習方法を探し、レースを練習の一環として捉えた。積極的に海外遠征も行い、日本マラソン界の常識を打破してきた。「自分の正しいと思った道を進んでほしい」などと力を込めた。
児童会長で6年生の加藤陽斗さん(12)は「いろいろなレースで優勝していて、すごく格好いいなと思った」と語った。陸上で中長距離に励んでいる5年生の浅見真梨亜さん(11)は「参考になったので、今後に生かしたい。川内選手のように日本代表になって、世界で戦ってみたい」と話していた。