テングチョウが原因不明の大発生、秩父地域で話題 多くの成虫が越冬、個体増えたか
2019/06/09/00:00
秩父地域の国道沿いや山間部などでテングチョウが大発生し、話題を集めている。
テングチョウはチョウ目タテハチョウ科テングチョウ亜科に属する日本唯一のチョウで、成虫の頭部がてんぐの鼻のように前方に突出していることが和名の由来。全国に分布しており、チョウ自体は珍しくない。大発生は西日本を中心に時折確認されている。
テングチョウは4月ごろに交尾して食樹であるエノキに産卵する。新成虫は5月末から6月に羽化して活動し、6月末ごろから盛夏にかけて夏眠に入るため活動が停滞。秋に再び活動が活発化して成虫で越冬する。
県立自然の博物館外部研究者の野沢雅美さん(68)は「はっきりとした原因は分からないが、多くの成虫が越冬し、個体が増えたのではないか」と話していた。