住みやすさ過去最高さいたま市、区ごとの満足度は 大宮浦和など5区は高評価 ほかの5区で高かった不満は
さいたま市は、2022年度「さいたま市民意識調査」の調査結果を公表した。今の地域が住みやすいと思う人は87・2%で、07年度の調査開始以降、過去最高を更新した。市は90%以上を目標としており、目標まで2・8%となった。10区ごとの結果では、5区が90%を超えた一方で、2区が70%台だった。
調査結果によると、さいたま市の住み心地の質問に、「住みやすい」「どちらかといえば住みやすい」が合わせて87・2%。「住みにくい」「どちらかといえば住みにくい」は合わせて4・2%だった。
10区別では、浦和区が92・6%、北区が92・0%、大宮区が91・1%、南区が90・7%、中央区が90・3%で90%を超えた。次いで緑区が87・9%、見沼区が86・1%、桜区が84・2%、西区が77・1%、岩槻区が72・2%。
清水勇人市長は20日の定例会見で、10区の差について、「要因を特定することは難しいが、要因の一つとしては交通の利便性があるのではないかと感じている」と述べた。70%台だった西区は電車の便、飲食店の充実で、岩槻区はバスの便、飲食店の充実などの満足度が低い回答だった。清水市長は回答結果を踏まえ、「各区が抱えている課題について、市民と意見交換し、区の特性を踏まえた取り組みを推進して、区民満足度の向上を目指したい」と語った。
市が実施している施策や事業に対しての不満度の質問では、「公共交通・道路」34・5%、「広域交通」22・4%、「地域医療」21・8%、「緑化・公園」20・2%、「観光」18・7%の順だった。公共交通・道路は全10区で不満度が最も高く、自由意見の上位には、生活道路の整備や自転車利用環境の整備などが上位を占めた。
清水市長は「道路整備を計画的に取り組んできたが、市民意識調査の重視する施策の上位にランクされ、引き続き取り組むべき課題と認識している。必要性の評価をしながら必要な道路の整備を着実に進めていきたい」と述べた。
市の施策や事業の満足度の質問では、「上下水道」28・7%、「ごみ・3R」24・9%、「緑化・公園」21・8%の順で満足などと回答した。
市民意識調査の在住者意識調査の対象は、市全域の18歳以上の男女。住民基本台帳から層化多段無作為抽出により5千人に郵送で配布、回収した。調査期間は6月1~20日で、有効回収数は2513だった。