埼玉新聞

 

5万円支給、さいたま市が第3子以降に 予算案に盛り込み、恒常的な支給検討 予想以上に下回る出生数

  • 出生数1万人割れ、第3子以降に5万円 当初予算案に盛り込む=さいたま市

 さいたま市は2023年度一般会計当初予算案に、多子世帯子育て応援金給付事業費6770万円を盛り込んだ。市の独自事業で第3子以降に5万円を支給する。24年度以降も予算案に盛り込み、恒常的な支給を検討している。市によると、市内の出生数は減少傾向が続き、21年は9720人で、1万人を割り込んだ。市は少子化対策の一環として、5万円の応援給付金により、第3子以降を考えている家庭を経済的に後押ししていきたいとしている。

 市子育て支援政策課などによると、市内の出生数は16年が1万549人、17年が1万520人、18年が1万204人、19年が1万110人、20年が1万6人で、少しずつ減少している。21年は9720人で、過去10年で初めて1万人を下回った。22年は1~11月の速報値で8774人。前年同期の8797人より微減で、2年連続して1万人を下回る可能性が高い。

 市内で第3子以降の出生数は、16年から20年がいずれも1300人前後で推移。市は転入者なども考慮して、1350人と想定して、関連経費などを含めて6770万円を計上した。予算案が可決されれば、23年4月以降に出生した第3子以降が対象となる。

 清水勇人市長は1月27日の予算案発表の会見で、「新型コロナウイルスの影響で、出生数が予想以上に下回っている。経済的な負担を軽減化することで、より多くの子どもを持ちたいと思っている家庭をしっかり後押しできるような施策として、今回踏み切った」と説明していた。

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