<新型コロナ>クラスター26件…埼玉1846人感染15人死亡 医療逼迫が半減も「流行期」である理由
埼玉県は8日、新型コロナウイルスに感染していた15人が死亡し、新たに0~90歳以上の1846人の感染を確認したと発表した。22日連続で前週同曜日を下回った。感染者の内訳は県管轄が1301人、さいたま市255人、川口市110人、川越市71人、越谷市109人。
これまでに確認された感染者は177万2234人。死者は3697人。7日夜時点の重症者は20人、入院は879人、宿泊療養は227人。
県によると県管轄では80~90代の男女4人が死亡した。さいたま市では70~90代の男女10人、川口市では70代男性1人が死亡した。
クラスター(感染者集団)関連は26件で、新たに医療機関と高齢者施設で6人と5人が感染した。
県教育局によると、県立学校2校で児童生徒3、4人が感染し、学級閉鎖を実施した。
■県、分類をレベル2に引き下げ
大野元裕知事は7日の定例記者会見で、新型コロナウイルスのオミクロン株対応の分類をレベル3「医療負荷増大期」からレベル2に引き下げると発表した。コロナ病床は全体がフェーズ4から3、重症がフェーズ2から1に13日に移行するとして、7日に医療機関に要請したと説明した。
現在の即応病床は1692床で、6日時点の使用率は45・0%。うち重症病床は93床で、使用率は23・7%だった。移行後は即応病床が1220床、うち重症病床が50床となる。
大野知事は引き下げについて「総合的に判断した」としつつ、「診療・検査医療機関の逼迫(ひっぱく)の割合が大きく下がっている」と例を挙げた。県の新型コロナ対策担当によると、医療機関へのアンケートで「逼迫している」と答えた割合は1月27日までの1週間では14・2%となり、前週からほぼ半減した。
インフルエンザについては、朝霞、草加保健所管内で同29日までの1週間に1定点当たり10人以上の患者が報告され、流行が大きくなっていることを示す「注意報」のレベルだった。県内の平均も7・05人で引き続き流行期にあり、大野知事は「コロナ感染拡大が収束したわけではなく、インフルエンザも流行している。県民には基本的な感染防止対策の徹底をお願いする」と強調した。