埼玉新聞

 

まさか…10年前に接客した客の夫婦、異動で戻ってきた副支店長が再会も、感じた異変 信用金庫で詐欺阻止

  • 感謝状贈呈式で、左から武南署の梅田英良生活安全課長、青木信用金庫戸塚支店の佐藤秀策副支店長と増田一敬支店長、門井幸夫署長=6日、武南署

    感謝状贈呈式で、左から武南署の梅田英良生活安全課長、青木信用金庫戸塚支店の佐藤秀策副支店長と増田一敬支店長、門井幸夫署長=6日、武南署

  • 感謝状贈呈式で、左から武南署の梅田英良生活安全課長、青木信用金庫戸塚支店の佐藤秀策副支店長と増田一敬支店長、門井幸夫署長=6日、武南署

 特殊詐欺被害を未然に防止したとして、武南署は6日、青木信用金庫戸塚支店と副支店長佐藤秀策さん(44)に感謝状を贈った。

 佐藤さんは1月17日午後1時過ぎ、同支店の窓口に訪れた老夫婦が息子をかたる電話による特殊詐欺の被害者だと見破り、武南署のホットラインに連絡、15分ほどで駆け付つけた同署員に引き継いだ。この連携が被害を防いだ。

 佐藤さんは鷲宮町(現久喜市)出身。2001年4月に同信金に入社したが10年前に戸塚支店に勤務。22年4月に再び戸塚支店勤務となった。老夫婦は10年前の同支店勤務のころにお世話をしたことがあるお客さんだった。

 老夫婦は息子の手術代金だと言って100万円を預金から引き出したいと言う。佐藤さんが事情を聴くと「息子から『咽頭がんで病院に入院した。手術代金100万円を用意してほしい』と電話あった、と言う。佐藤さんが息子に電話して確かめることを勧めると、夫婦は「息子の携帯は壊れたそうだ」と言う。

 「話を聞いて特殊詐欺被害を確信した。お客さんを守りたい気持ちだった」と佐藤さんは振り返った。

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