求む!引き取り手…地域住民が提供の「昔の道具」 さいたま北浦和小、児童数増などで保管場所を維持できず
2023/02/19/00:00
さいたま市立北浦和小学校が、約35年前から保管してきた昔の道具類の引き取り手を探している。地域住民から提供を受けたもので、郷土資料として大切に管理してきた。人口増による児童数の増加や少人数学級への段階的な移行のため、保管場所としてきた特別教室を普通教室に転換する必要に迫られたという。同校は「引き取り手を探しながら、可能な限り残していきたい」としている。
同校の創立は1947(昭和22)年3月。創立40周年当時のPTA役員らが、資料として道具類を集めて学校で展示することを企画した。地域に手紙を送り、住民らが所有する生活用具などを学校に持ち寄ったという。大正や昭和時代に使用されていたとみられるてんびん量り、太鼓、オルガン、湯たんぽ、ランプ、小物入れ、時計、空気を送るふいご、大釜、おひつなどが、校内の理科準備室など複数箇所に保管されている。市立博物館に相談して、道具類の整理を進め、引き取り手を探している。お神輿(みこし)は地元自治会の受け入れが決まった。
三村悟校長は「地域の人の思いがあるので、道具類を大切に保管してきた。もし活用していただけるなら、無駄にしないで済む」。河地洋明教頭は「貴重な物は残していきたい」として、一部の道具の展示スペースを設けた。
創立40周年当時のPTA副会長だった高岡五百子(いおこ)さんは、道具類の収集に関わった。「地域の人が多くの品物を学校に持ってきてくださり、保護者に見てもらったこともある。頂いた物を処分してよいのか。引き取ってくれる人がいればと思う」と話している。
問い合わせは、同校メール(kitaurawa-e@saitama-city.ed.jp)へ。