大野知事、再選出馬へ 「準備進めたい」県議会代表質問で意向表明 8月に任期満了「準備整い次第表明」
大野元裕知事は24日、8月の任期満了に伴う知事選への再選出馬の意向を示した。同日の県議会2月定例会代表質問で意思を問われ、「未来への責任を担うための礎を確固たるものとすべく、準備を進めたい」と述べ、その後の取材に「きちんと検討し、準備が整った時点で正式に表明したい」と語った。
自民党県議団、無所属県民会議の質問に答えた。自民党県議団の小島信昭団長は「これまで4年間、知事と議会は必要な緊張関係を維持し、意見を出し合い、議論すべきは議論し、尊重すべきは尊重する良好な関係を維持し共に県政を進めてきた」と、知事の県政運営を評価した上で再出馬の意向をただした。
大野知事は「政治家の去就は自らの責任で考えるべきものだが、危機が続く中でご協力いただき、共に戦った皆さまからのご意見を重く受け止める」とし、豚熱、台風19号、新型コロナなど、協力して危機対応に当たった県議会の意向を尊重したいとの考えを示した。
無所属県民会議の岡重夫代表の代表質問にも「現任期中はもとより、その先においても未来への責任を担うための礎を確固たるものとすべく、準備を進めていきたい」と述べた。
今月3日には県町村会が、同14日には市長会が再選への出馬を要請している。
答弁後、記者団の質問に答えた大野知事は正式な出馬表明ではないとしつつも「皆さまからのご意見を重く受け止め、今後、再選出馬に向けた準備を進める」と話した。
国民民主党で参院議員2期目だった大野知事は19年6月に議員辞職し、同年8月の知事選に無所属で出馬。旧立憲民主党など4野党の支援を受けて初当選した。
前回、独自候補を擁立した自民を含め、これまでに立候補を目指す動きは見られない。
自民党県議団の小島信昭団長は「危機管理に追われた4年間だったので、次こそ知事公約実現へ活躍を期待したい。知事選に向け擁立作業はしていないので実質上、そういう(応援する)形になると思う」と受け止めた。公明党県議団の西山淳次団長は「県議団として発言を歓迎する。全体としては良くやっていると評価している」と話した。
無所属県民会議の岡重夫代表は「いい埼玉をつくりたいという決意の現れと」と述べた。民主フォーラムの田並尚明代表は「会派として応援する。今後のビジョンに期待したい」と話した。共産党県議団の柳下礼子団長は「課題もあるが、現場の声を大事にする姿勢は評価する」と述べた。