県内各地で茅の輪くぐり、今年も下半期へ良いスタートを 直径数メートルの大きな輪、無病息災祈る
■昔ながらの火おこし 小川・八幡神社で夏越の大祓い
小川町大塚の八幡神社(松岡崇宮司)で30日、茅(ち)の輪をくぐって無病息災を祈る神事「夏越(なごし)の大祓い」が行われた。
茅の輪は直径約2メートル。氏子たちが、地元で採取したチガヤを干して、縄にし竹に巻いて作った。参拝者は社殿前に立てられた茅の輪を「8」の字を書くようにくぐり、無病息災を祈った。
氏子たちは事前に配布された紙の人形(ひとがた)に"悪い所"を移し、神社に納めた。本来は川に流すが、同神社では環境に配慮、神官が昔ながらの火錐器(ひきりき)で火をおこし、人形をお焚き上げ、災厄をはらった。
町内の50代の男性は「妻と毎年、参拝しています。(この半年)健康で無事に過ごせたことに感謝し、後半も無事に乗り越えられるようにお願いしました」と話していた。
■参列者に人形とお札 川越八幡宮で茅の輪くぐり
川越市元町の川越八幡宮(榊原茂宮司)で、30日に「茅の輪くぐり」が行われた。
「茅の輪くぐり」は、江戸時代初期から伝わる伝統行事で、茅(ちがや)という草で編んだ直径数メートルの大きな輪をくぐり、今年前半のけがれを清めて災厄を払う神事のひとつ。この日は参列者に身代わり人形・お札が贈られた。
同神社の榊原祥光禰宜(ねぎ)は「令和の始まりの年にに地域のかたがたが、すがすがしく過ごせるように祈っています」と話していた。
■強い生命力のご利益 白岡・八幡神社で夏越の大祓い
白岡市白岡の八幡神社では30日、「夏越(なごし)の大祓い」が開かれ、参加した地域住民らが茅(ち)の輪をくぐる行事が行われた。
1年の半ばにあたる30日に、年の半ばで心身を祓(はら)い清め、延命長寿を願う行事。参加者は、茅の青々とした生命力にあやかろうと、境内に設置された茅の輪をくぐった。
同神社責任役員の細井欽作総代表は「多くの人に参加してもらいうれしい。半年のけがれを払い、下半期に向け良いスタートを切ってほしい」と話した。