秩父の夏の風物詩、薬師如来の縁日「あめ薬師」開催 大勢の参拝客でにぎわう「伝統続けたい」
2019/07/09/00:00
秩父市東町の秩父札所13番慈眼寺で8日、目の守り本尊として知られ、境内に祭られている薬師如来の縁日「あめ薬師」が行われた。縁日は秩父の夏の風物詩で、薬師堂の修復再建工事が完了したこともあり、終日にわたり大勢の参拝客でにぎわいを見せた。
露店で縁起物のぶっかき飴(あめ)が売られたことから「飴薬師」、梅雨時に開かれるため「雨薬師」とも呼ばれる。ぶっかき飴は砂糖と水あめを使った昔ながらの飴。飴の塊をなたで一口大に砕いて、袋詰めにして販売していた。
最盛期には多くの飴販売店が出て、なたで飴を砕いていたが、7年前に最後の販売店が引退。現在は同市番場町にある菓子工房「玉木家」が境内で店頭販売を実施している。同工房の浅見貴之さん(40)らがゴマ味やメグスリノキのエキス入りを含めて3種類を販売し、人気を集めていた。
浅見さんは「伝統なので、これからも続けていきたい」と話していた。