溺死の機動隊員…上司から何度もプールに沈められ 遺族が控訴 上司への賠償請求を退けた地裁判決に不服
2019/07/12/00:00
朝霞市の県警機動隊屋外プールで2012年、水難救助部隊の巡査佐々木俊一さん=当時(26)=が訓練中に溺死したのは私的制裁による暴行が原因として、遺族が県と当時の上司5人に計約1億9千万円の損害賠償を求めた訴訟で、原告側は11日までに、上司への請求を退けたさいたま地裁の判決を不服として東京高裁に控訴した。9日付。
6月26日の地裁判決は、佐々木さんを何度もプールに沈めた上司の行為について、「傷害の故意を伴うもので、注意義務違反の結果、死亡したことは明白」として違法と認定し、県に約9200万円の賠償を命じた。一方、「訓練と無関係の私的制裁と断定することは困難」として、原告側が主張していた上司らの共謀性や組織性は認めなかった。
被告の県側は期限までに控訴しなかった。