久喜市元職員と会社社長に有罪判決…廃棄物処理を巡る贈収賄事件 1年3カ月、犯行繰り返す/さいたま地裁
2019/07/20/00:00
久喜市が発注した廃棄物処理業務を巡る贈収賄事件で、収賄の罪に問われた元市職員平良淳被告(59)=懲戒免職=と、贈賄の罪に問われた廃棄物処理会社「ティーケイ」社長小坂恵美被告(58)の判決公判が19日、さいたま地裁で開かれた。入江猛裁判長は平良被告に懲役1年6月、執行猶予4年、追徴金60万円(求刑懲役1年6月、追徴金60万円)、小坂被告に懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。
入江裁判長は判決理由で、「約1年3カ月の間、6回にわたって断続的に繰り返された犯行であり、にせの書類を用意して発覚しないようにするなど巧妙で悪質」と指摘。平良被告について「公務員の職務の公正と社会の信頼の保持を軽視する態度は甚だしく、責任は重い」とした。小坂被告については「利益を期待して贈賄を重ねた意思決定は非難を免れない」と述べた。
その上で両被告が反省の態度を示し、家族らが支援を約束していることなどから執行猶予が相当とした。
判決によると、平良被告は市水道施設課の課長補佐兼維持係長だった2016年10月~18年1月、浄水場の廃棄物処理業務を委託する業者選定で有利な取り計らいをした見返りに、小坂被告から現金計60万円を受け取った。