特大9メートル「世界一大きな卒業証書」、大宮の中学校で大迫力 生徒へ思い出にと人々結集「すごい」
さいたま市大宮区の市立桜木中学校で15日、卒業式が行われた。校舎の壁面に縦6メートル、横9メートルの「世界一大きな卒業証書」が掲げられ、卒業生の門出を祝った。
卒業証書は、「新型コロナウイルスの影響でさまざまな活動が制限されてきた生徒たちのために、何か記念に残ることができれば」と、地域住民の有志らによる実行委員会が中心となって制作。デザインが印刷された9枚のビニール生地をつなぎ合わせた作品で、作業には卒業生の有志も参加した。実行委が確認する限り、世界一の大きさを誇るという。
式を終えた卒業生や教諭らは、大きな卒業証書を背景にクラスごとに記念撮影。卒業生の安部桃果さん(15)は「大きくて迫力がすごい。門出を祝ってくれる周りの方々や仲間たちに感謝の思いでいっぱい。どんな小さなことも全力で取り組み、一瞬一瞬を大切に過ごしていきたい」と決意を新たにしていた。
■巨大卒業証書、父親ら有志が制作
さいたま市大宮区の市立桜木中学校で15日に行われた卒業式で、「世界一大きな卒業証書」が卒業生の門出を祝った。縦6メートル、横9メートルの巨大卒業証書は子どもたちの父親ら地域住民の有志が制作したもので、新たな世界に旅立つ生徒たちへのエールが込められている。
巨大卒業証書は、地域の子どもたちの父親らでつくる「桜木パパの会」のメンバーを中心に実行委員会を結成し、1月から制作プロジェクトがスタートした。製作費は地元企業や同校OBなどから寄付を募り、同じ地域の市立桜木小学校にも一回り小さい巨大卒業証書が贈られた。
卒業式を前に12日、同校の体育館で制作が行われ、パパの会のメンバーや卒業生の有志らが参加した。9枚に分けて印刷されたビニール生地を貼り合わせ、ロープを通すため周囲に120個の穴を開けて金具を取り付けるなど、協力して作り上げた。
早川裕喜さん(15)は「金具を打つのが大変だったけど、みんなで楽しく作業できた。3年間一緒に過ごした仲間たちと別れるのが寂しい」。与那城こころさん(15)は「このサイズの卒業証書を見たことないので圧倒された。最後に仲間たちと貴重な体験ができてうれしかった」と笑顔だった。
企画した四ツ谷聡実行委員長(53)は「今回の卒業生は3年前、コロナの影響で小学校の卒業式をちゃんとできなかった学年。何か記念に残ることができればと思い企画した。さまざまな制限の中で3年間学校生活を過ごしてきたと思うが、行動することを恐れずいろいろなことに挑戦していってほしい」と話していた。
巨大卒業証書は、今月末まで同校の校舎北側に設置されている。四ツ谷実行委員長は「地域の皆さんにもぜひ見てもらいたい」と話していた。