大宮駅で英断 刃物男いる新幹線…JR急いで予定変更、無人ホームへ誘導し、混雑なく即逮捕 けが人なく称賛
2023/03/20/10:30
列車内での刃物所持事案に的確に対処したとして、埼玉県警大宮署は17日、JR東日本新幹線統括本部に感謝状を贈呈した。
同署やJRによると、11日午前10時40分ごろ、東京駅10時28分発の盛岡行き東北新幹線やまびこ161号が走行中の車内で栃木県大田原市滝岡、自称農業の男(70)が折り畳み式十徳ナイフ(刃渡り約5・1センチ)を所持し、列車の運行を妨害する事案が発生した。
事案を認知したJRは110番し、停車する予定だったホームを大宮駅17番線から16番線に変更。新幹線を待つ客に影響が出ないよう対応した。当時、16番線ホームに発着予定の新幹線はなく、客はいなかったという。
同署員らは16番線に待機し、車内で男の身柄を押さえ、威力業務妨害容疑で現行犯逮捕した。けが人はいないという。
JR東日本新幹線統括本部新幹線企画戦略部の深見真吾安全・クロスリレーションユニットリーダーは「土曜日でお客さまも多かった。別のホームに列車を振ったことでスムーズに対応できた」と振り返る。乗車中に似た事案に遭遇してしまった場合は「(刃物所持者から)車両を変えるなどして遠ざかってから110番や非常通報装置で知らせてほしい」としている。
同署の愛敬進署長は「適切な対応で犯人を検挙できたことに感謝申し上げる。訓練してきたことで、より円滑に対応できたと思う」と話した。