<高校野球>シード東農大三を撃破、山村国際の右腕森田が好投 夏の過去最高成績に並び、球場震える歓声
2019/07/22/00:00
(埼玉大会=21日・県営大宮)
山村国際は一回に波田野の犠飛と鈴木の内野安打で2点先制。六回も敵失で1点を加えた。東農大三は1点差とした九回にあと一本が出ず
■粘投生んだ先制攻撃
山村国際の右腕森田が被安打5、2失点(自責点0)で粘り強く投げ、昨秋、今春と関東大会に出場したBシード東農大三を撃破。快投した背番号11は「相手が強いのは分かっていた。得意の変化球をうまく使えた。勝った瞬間は球場が震えるような歓声だった」と、うれしそうに汗を拭った。
縦と横のスライダーとチェンジアップを散らし、的を絞らせなかった。四死球は7と多かったが、走者を出しても慌てず変化球で打たせて取り、打ち急ぐ相手打線を手玉に取った。九回裏2死一、二塁のピンチでは、5番飯島をスライダーで空振り三振させた。
そんな森田の好投を生んだのは一回の効果的な2得点だった。
四球と敵失で無死二、三塁とし、3番波田野が先制の中犠飛。さらに5番鈴木が投前へ高く跳ねる打球を放つと、捕球した飯島が一塁に送球する間に、二塁走者羽根田が「投手がこっちを見ていなかった」と三塁を蹴って一気に本塁を陥れた。
2―1の六回に加えた1点も敵失だったが、打球を上げず、うまくたたきつけた成果と言える。最速140キロ中盤を誇る東農大三のエース右腕飯島の速球対策として打撃マシンや9メートルほど前から手投げ投手を打ち込んできたことが功を奏し、3安打を放った1番武者は「思ったより速く感じなかった」と胸を張った。
開幕戦で花咲徳栄を破って勢いに乗った2014年以来の5回戦に進出だ。「夏の過去最高成績に並んだ。ここから一つでも二つでも勝ち進みたい」と主将の鈴木。秋、春は県大会に出場できなかった悔しさを夏にぶつける。