埼玉新聞

 

<高校野球>公立の強豪同士が激突、上尾―大宮東戦に注目 ベスト8懸け、5回戦の見どころ探る

  • 巧みな投球術で打たせて取る上尾のエース寺山

  • 鋭い打撃で強力な打線を引っ張る昌平の1番千田

  • 5回戦以降の組み合わせ

 第101回全国高校野球選手権埼玉大会は23日、県営大宮など3球場で5回戦8試合を行い、8強が決まる。シード勢は、Aシードの春日部共栄、浦和実など10校が勝ち上がり、Bシード東農大三など6校が4回戦までに姿を消した。16強には公立校が半数の8校を占めた。準々決勝進出を懸けた5回戦の見どころを探った。

 公立の強豪同士が激突するDシード上尾―大宮東の一戦に注目したい。上尾はエース左腕寺山と右腕松山のどちらが先発かは読みづらいが、いずれにしても継投か。大宮東は4回戦で満塁本塁打2発を放った“満塁男”島村の前に走者をためたい。主戦を務める島村は最速143キロを誇る好右腕で投打の要だ。

 私学の強豪同士がぶつかるCシード昌平とDシード聖望学園も面白い。投手力ではプロ注目左腕の米山を擁する昌平が有利。千田、吉野創、渡辺、吉野哲の活発な上位打線で早めに援護できるか。聖望学園は2年生右腕清水ら投手陣が最少失点で踏ん張り、切れ目のない打線で、ある程度の点の取り合いに持ち込みたい。

 浦和実に挑むDシード市川越はエース左腕和田が中9日と万全だが、一泡吹かせるには打線の奮起が欠かせない。一方の浦和実は4回戦で昨夏の南埼玉王者・浦和学院を2安打完封した2年生右腕豆田を少しでも休ませたい。エース右腕三田が満を持して先発か。

 Bシード山村学園とDシード熊谷商は左腕和田と右腕関口の両エースによる投手戦と予想。4回戦でBシード東農大三を破った山村国際は1番武者を筆頭に打線が振れている。対する市浦和は犠打を絡めて揺さぶり、好機を確実に仕留めたい。

 2年生主体の武南は、今春の選抜大会に出場した春日部共栄に挑む。先制できれば面白い。5年連続甲子園出場へ万全の花咲徳栄に挑戦するDシード所沢商は、昨春の県大会で大敗を喫した雪辱を期す。エースで5番・安部のサヨナラ本塁打で16年ぶりに16強入りした鴻巣と堅実な野球が持ち味の古豪・川越工の一戦も、終盤までもつれる接戦になりそうだ。

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