埼玉新聞

 

うずくまる女性、顔出血…偶然通った児童「救助早く」、兄弟友達で連携 民家駆け込み「救急車」 県警表彰

  • 感謝状が贈られた萩原健心君(9)、萩原大耀さん(13)、岡本歩さん(13)、小野田和奏さん(12)

 岩槻署は、人命救助に貢献したとして、市立平野小・中の児童・生徒4人に感謝状を贈った。表彰されたのは、萩原健心君(9)、萩原大耀さん(13)、岡本歩さん(13)、小野田和奏さん(12)。

 6月23日午前8時ごろ、蓮田市根金に住む女性(84)が外出しようとしたところ自宅付近で転倒した。萩原さんが帰宅する途中に通り掛かり、路上にうずくまって顔面から出血して動けなくなっている女性を発見。

 「早く救助しなければ。いろいろな人に助けを求めれば助かる確率も高くなる」と萩原さんは急いで自宅に戻り、弟の健心君に岡本さん宅へ行って119番をお願いするよう指示。萩原さん自身も、祖母宅へ向かい、途中、会った小野田さんにも頼んだ。小野田さんはすぐさま近所の知人宅に駆け込んで通報を依頼し119番した。

 4人の連携プレーによる迅速な対応により、救急車が同日午前8時25分ごろ到着し、女性は市内の病院へ運ばれた。下顎の骨折するなどしたが命に別条はない。

 萩原さんと岡本さん、小野田さんは、幼なじみの同級生で、気心の知れている仲。地域では、日頃から子どもたちの見守り活動をしており、助け合いの関係が築かれているという。小野田さんの母親の明子さん(43)は、「地域の連携体制ができているので、すぐに頼めたのだと思う」とうれしそうに話していた。

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