<新型コロナ>医療機関クラスター拡大…埼玉408人感染 コロナ倒産1・5倍…サービス、卸売業などダメージ
埼玉県は8日、新たに0~90歳以上の408人の新型コロナウイルスへの感染を確認したと発表した。感染者の内訳は県管轄が268人、さいたま市86人、川口市32人、川越市8人、越谷市14人。1週間の感染者数の平均は343・1人。
これまでに確認された感染者は180万515人。死者は3979人。7日夜時点の重症者は1人、入院は116人、宿泊療養は65人。
クラスター(感染者集団)関連は2件で、新たに医療機関1件で5人が感染した。
■県内倒産、コロナ関連は1・5倍に サービス業他が最多、運輸業が大幅増
東京商工リサーチ埼玉支店が6日に発表した2022年度(22年4月~23年3月)の県内企業倒産件数(負債額1千万円以上)は、前年度比40件増の297件で、3年ぶりに増加に転じた。このうち、新型コロナウイルス関連倒産は32件増の94件。負債総額は昨年6月にマレリホールディングス(HD・さいたま市北区)の超大型倒産があったことから、1兆1671億4500万円で過去最大となった。
倒産件数は40件増の297件で2年ぶりに増加。下半期(22年10月~23年3月)は23件増の154件で、単月で見ると全ての月で前年同月を上回った。
産業別ではサービス業他が72件(構成比24%)で最も多く、次いで建設業55件(同18%)、製造業51件(同17%)と続いた。運輸業は19件増の35件と大幅増だったほか、製造業51件(同15件増)、卸売業43件(同10件増)の増加が目立った。サービス業他に含まれる飲食業は8件増の18件だった。運輸業の増について同支店は「燃料高を価格転嫁できず、人件費上昇や人手不足もあり経営破たんが増えた」と指摘。製造業のうち、飲食料品製造業が前年度の0件から7件へ増えたことについては「原材料価格やエネルギーコストの上昇を価格転嫁しきれなかったことが要因とみられる」としている。
新型コロナ関連倒産は32件増の94件で約1・5倍に増えた。産業別内訳はサービス業他22件(1件増)、卸売業21件(12件増)、運輸業15件(10件増)など。卸売業は衣服やタオルなど衣料品関連やリネンなど衛生用品、業務用食材卸などの倒産が目立ったほか、サービス業他では、イベント企画、セールスプロモーション、通所介護などの倒産もあった。
今後の見通しについて同支店は「22年9月以降、前年同月比7カ月連続で倒産が増え増勢傾向は鮮明。短期的に倒産が急激に増えることは考えにくいが、過剰債務を抱える企業を中心に『息切れ倒産』に追い込まれる企業の増加が懸念され、倒産件数は増勢となる可能性がある」としている。
同時発表の3月単体の倒産件数は前年同月比8件増の23件、負債総額は25億5200万円だった。
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帝国データバンク大宮支店が同日発表した22年度の県内企業倒産件数(負債額1千万円以上、法的整理)は前年度比49件増の291件で3年ぶりに増加。負債総額は1兆2230億3500万円だった。