埼玉新聞

 

初挑戦で快挙 日商簿記1級、狭山経済高の2年生が合格 「大きな目標」来年は税理士試験に挑戦

  • 日商簿記1級の合格証を手にする県立狭山経済高校2年の板垣里奈さん=21日、狭山市稲荷山の県立狭山経済高校

 公認会計士や税理士などの国家資格への登竜門となる日本商工会議所(日商)簿記検定1級に埼玉県立狭山経済高校会計科2年の板垣里奈さん(17)が合格した。板垣さんは「すぐには実感は湧かなかったが、先生方に『おめでとう』と言われたり、合格証書を受け取って実感が湧いてきた」と振り返った。

 今年6月に行われた試験には全国で6788人が受験し、575人が合格、合格率は8・5%だった。試験は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目で各科目25点。合格基準は合計70点以上だが1科目でも10点以下があると不合格となる。

 板垣さんは同校の簿記部に所属。試験勉強は授業終了後は毎日約2時間、授業のない土日などは一日中勉強するなど、ほぼ毎日行っていた。

 試験当日は「1級は範囲が広くて自信がそんなにあったわけではないが、毎日勉強してきたので、できると信じて臨んだ」という。試験翌日に行った模範解答での自己採点では、合格点には届いておらず「無理だと思った」というが見事合格した。

 板垣さんが日商簿記1級の試験に挑戦したのは今回が初めて。1年生の6月に3級を、11月に2級を取得した。それぞれ一度の挑戦で合格した。

 「簿記の勉強はやっていて楽しい」と話す板垣さん。高校に入るまでは簿記の勉強は全くしていなかったという。同校に進学を決めたきっかけは自身の母親が商業科に通っていて興味を持ち、中学3年時に同校の体験授業を受けて「楽しいからもっとやってみたい」と思い同校へ進学を決めたという。

 板垣さんは現在、来年8月に行われる税理士試験に挑戦するため努力を続けている。「税理士試験は大きな目標。プロの試験で難しくなるので気を緩めないで、一生懸命やっていきたい」と力強く話していた。

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