埼玉新聞

 

LINEで小児科医に直接相談、横瀬町の事業が最優秀賞 県が表彰、他市町村のモデルになりうることを評価

  • 「いち押し」の取り組みで最優秀賞に輝き、上田清司知事(右端)から祝福された横瀬町の担当者ら=21日午後、さいたま市浦和区

 県内63市町村の地域振興やまちづくりに関する本年度の「いち押し」の取り組みの中で、最も優れた事例に横瀬町の「小児科医による『どこでもオンライン相談』事業」が選ばれ、さいたま市浦和区で21日、表彰式が開かれた。

 市町村が創意工夫した取り組みについて、背景やPRポイントを紹介しようと、県は2012年度から事例集を作成。表彰を行うのは本年度が初めてで、事例集の中から市町村同士の投票などで選ばれた5団体が同日に事例発表を行い、審査員が賞を選んだ。

 上田清司知事は表彰式で「今回の理想的な提案が深掘りされ、より大きなものに展開されることを期待している」とあいさつした。

 最優秀賞に輝いた横瀬町の事業では、子どもの急な病気などの際、平日夜間に無料通信アプリLINE(ライン)を使って小児科医に直接相談できる。子育ての不安軽減や医療費削減につながり、他市町村のモデルになりうることなどが評価された。

 同町子育て支援課の大畑忠雄副課長は「日本一子育てしやすい町への後押しになった。今後、子育て支援策をもっと進めていきたい」と意気込む。

 優秀賞に選ばれたのは、春日部市の「道路空間を活用したオープンカフェモデル事業」、秩父市の「地域新電力会社設立事業」、行田市の「行田市移住・定住プロジェクト事業」、川越市の「くらびとファンディング事業」。

 審査員らは「地域の課題やニーズに合わせた取り組みを実際に行っていて素晴らしい。継続的に、より多くの自治体で行われていってほしい」、「地域性を大切にし、政策を進めていくことが大事」などと講評した。

 事例集は県ホームページのほか、県立図書館や伊奈町の県民活動総合センターで閲覧できる。

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