<川口いじめ>記録の開示文書、元生徒側に届かず 市側が反論「受け取らないため返送」「母親が拒否」
2019/09/05/00:00
川口市の市立中学校在学中にいじめや体罰を受けたとして元男子生徒が市教委に記録の開示を求めている訴訟の第4回口頭弁論が4日、さいたま地裁(谷口豊裁判長)で開かれた。5月に市が開示を決定しながら約500ページの文書が元生徒側に渡っていないことについて、市側は「元生徒側が受け取らないために返送された」などとする書面を提出した。
市は開示文書の受け取り人を元生徒に特定した特例型郵便物として送付したが、受け取るには運転免許証や年金手帳などの身分証明が必要のため受け取れなかった。
市は「条例や規則で本人しか受け取れない文書のため特例型郵送にした」と説明しつつ、「元生徒の母親が受け取り拒否をしている」とも主張した。
この日の口頭弁論で母親が意見陳述を行い、「市は本人にしか渡せないと主張しながら、母親が受け取りに来ないと言い、矛盾している。そもそも母親でも受け取れるならば、最初からそのような方法で郵送すればよかったのではないか」と批判した。
市側は「本人の同意書を送付してくれれば、母親宛てに郵送する」とした。