男性遺体、畑のキャリーバッグに入っていた 200キロ先で暮らす男女3人逮捕、以前に飲酒中トラブルか
男性の遺体を福島県内の畑に遺棄したとして、埼玉県警鴻巣署特別捜査班は18日、死体遺棄の疑いで、いずれもインドネシア籍で鴻巣市居住の無職の男女3人を再逮捕した。3人は入管難民法違反(不法残留)容疑で、3月下旬に県警に逮捕されていた。捜査関係者によると、容疑者の一人が過去に福島県内の遺棄現場の近くで働いていたことから、鴻巣市内のアパートから土地勘がある場所に遺体を運んで遺棄したとみて、経緯や当時の状況を詳しく調べている。
再逮捕されたのは、同市稲荷町の容疑者(36)と同居する容疑者(31)、同市神明1丁目の容疑者(33)。
再逮捕容疑は共謀し、2021年12月下旬ごろ、福島県内の山中の畑に男性の遺体を遺棄した疑い。県警は共犯事件で捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。
県警によると、21年12月下旬ごろから鴻巣市居住の20代のインドネシア籍の男性と同国に住む親族が連絡が取れなくなったことから今年3月15日、日本にいるインドネシア籍の知人を通じ「事件に巻き込まれた可能性がある」と鴻巣署に通報した。その後、知人数人が関与していることが浮上。3月下旬、県警が容疑者の一人に遺棄現場を案内させるなどの捜査を進め、身元不明男性の遺体を発見した。
遺棄現場は鴻巣市から約200キロの福島県小野町の山中の畑。付近に民家はなく、交通量は少ないという。遺体はキャリーバッグに入り、上には枝葉が堆積していて、頭部に外傷があった。
捜査関係者によると、容疑者の一人が以前、付近で稼働していて、土地勘のある場所に鴻巣市内のアパートから車で運んだとみられる。
21年12月当時、行方不明男性と3人は同じ職場で仕事していて、同年12月29日に容疑者らと飲酒し、その後、何らかのトラブルになったとみられる。県警は遺棄された男性が行方不明となっている男性とみて、身元の特定を急ぐとともに、殺人容疑での立件も視野に捜査を進める。