埼玉新聞

 

<高校ラグビー>埼玉大会の見どころ 浦和、川越東、昌平が優勝争いか 深谷、伊奈学園、慶応志木が追う

  • ディフェンスの中心となる浦和のCTB東島

  • 攻守にわたって鍵を握る川越東のSO北薗

 ラグビーの第99回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)は7日、1回戦8試合が行われ、熱戦が幕を開ける。決勝は11月16日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで行い、優勝校が全国高校大会(12月27日~来年1月7日・花園ラグビー場)に出場する。

 優勝争いは、6年ぶりの栄冠を狙う第1シード浦和と初の花園切符を目指す第2シード川越東、昨年準優勝の雪辱に燃える第3シード昌平を中心に展開されそうだ。第4シード立教新座、第5シード正智深谷、前回王者の第6シード深谷も3強との差はさほどなく、混戦が予想される。

 県新人大会は43年ぶり、関東大会県予選は45年ぶりに制し、今季県内2冠の浦和は堅守が持ち味だ。当たりが強い東島と判断力を備えた吉田の両CTBが防御の要となる。攻撃は推進力を備えたフッカー山際、ロック梯、ナンバー8松永を軸に組み立て、バリエーションも豊富だ。

 初優勝を狙う川越東は、県新人大会準決勝と関東大会県予選決勝で浦和に敗れ、雪辱に燃えている。課題のディフェンス力を強化し、攻守にバランスが取れたチームに仕上がった。

 SO北薗は鋭いタックルが持ち味で、攻守に貢献する万能タイプ。ナンバー8佐藤は、突破力とパスセンスが光る。SH西ケ谷の球さばきも鍵となる。

 昌平は近年で最も小柄だが、走力は例年以上。倒れてから起き上がる早さ、パスを回すスピードと判断力に優れ、関東大会では国学院久我山(東京)と慶応(神奈川)に勝利した。SO篠崎は精度の高いキックと走力を兼備。トライゲッターのWTB松村、ナンバー8藤本が攻撃の要になる。

 県新人大会準優勝の立教新座は、関東大会県予選に出場できなかった故障者が復帰。持ち味の展開力がよみがえった。昨季から主力のフッカー二木は、フィジカルが強い。国体少年の部(高校)県予選で栄冠を獲得した正智深谷は、突破力が自慢のナンバー8原口がけがから回復した。原口の仕掛けを起点として、波状攻撃につなげたい。

 深谷は県新人大会と関東大会県予選は8強止まりで、国体県予選も準優勝。今季は県内タイトルに縁がないが、伝統の堅い守りを夏に磨き上げた。攻撃ではドライブが持ち味のプロップ岩崎とSO野口を中心に組み立て、2連覇を狙う。

 身長180センチ超の大型FWを擁する第7シード伊奈学園、モール攻撃が特長の第8シード慶応志木も面白い存在だ。

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