埼玉新聞

 

出勤中の女性、首切られ財布や自転車など奪われる 実はうそ なぜ事件を装ったか…県警、経緯を捜査

  • 【地図】越谷市

    越谷の路上強盗致傷、女性がうそ被害申告

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 今月10日、越谷市流通団地1丁目の路上で同市の会社員女性(52)が刃物で切られ、財布や自転車などが奪われた事件で、県警のその後の調べで通報の内容はうそで、女性が被害に遭った事実はなかったことが分かった。越谷署が21日、発表した。

 事件発生時、自転車で出勤中の女性を男が刃物で脅し、草むらに連れ込んだ上、首に刃物を当て、リュックから財布と携帯電話を奪った後、女性の自転車で東の方角に逃げたとされていた。女性が近くのガソリンスタンドに助けを求め、店員が110番した。首のけがは軽傷だった。

 県警が逃走した男の行方を追っていたが、署によると、その後の捜査で現場付近の防犯カメラの解析などから女性の説明に矛盾点があり、再聴取したところ、被害申告した内容はうそで、首の左右の切創は自分でつけたものだったことを認めた。自らが用意した包丁で傷つけたとみられる。当時、女性が自転車に乗っていた事実や財布、携帯電話が奪われた事実はなく、女性が事件を装った経緯を詳しく調べている。

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