埼玉新聞

 

使途不明902万円…県ラグビー協会、経理の元パート女性を刑事告訴 すでに依願退職「1人任せ切りに」

  • 県ラグビー協、元パートを告訴 使途不明金902万円

 県ラグビーフットボール協会(会長・富岡清熊谷市長)の運営費に使途不明金が見つかった問題で、同協会は12日、経理を担当していた元パート職員女性(51)を業務上横領容疑で熊谷署に刑事告訴したことを明らかにした。告訴は8月28日付。

 使途不明金の額は約902万円に上り、再発防止策として管理体制の強化などを図る。

 同協会によると、元パート職員は2016年7月に採用され、今年1月に依願退職した。横領した金は買い物や飲食などに使い、総額は不明。弁済の意思を示しているものの、現在のところ支払われていない。今後、捜査状況を見極めた上で、民事訴訟による解決も視野に入れる。

 運営費は熊谷ラグビー場のチケット収益などで、ラグビーの普及啓発事業にも充てられる。熊谷市内で開いた会見で同協会の増田伸二理事長は「1人に任せ切りにしていたのが原因。チェック体制ができていなかった」と陳謝し、専従の事務局長らを配置する意向を示した。

 同協会は6月に内部調査委員会を、7月には弁護士と公認会計士による第三者委員会を設置。20日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を前に、現時点での調査結果を公表した。

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