千葉の台風被害、人ごとでない 川口・芝神戸町会で防災訓練、住民同士の横の連絡に秘密兵器を披露
2019/09/17/00:00
川口市の芝神戸町会(和田忠雄会長、2400世帯)が15日、地区内の市立芝小学校の体育館で防災訓練を行った。町会員ら約70人が家族で参加したほか、地区内の市立芝中学校の生徒たち30人も参加した。
参加者は、応急手当ての三角巾の使い方や消火器を使う訓練などを消防署員らの指導で体験した。台風15号が隣の千葉県で大きな被害を出したため、参加者は真剣な表情だった。
同中生徒の参加は、「地域の防災訓練に参加して地域に出て行こう」という梅野博校長の呼び掛けに応じたもの。吹奏楽部の13人と有志の生徒ら計30人が鹿俣浩教頭と参加した。
有志参加した野球部のキャッチャー、3年生の沢田光輝さん(14)は「千葉の台風被害は人ごとではないと思った。いざという時、自分で動けるようにしたい」。沢田さんは2年生の2学期に消防署で3日間の職場体験に参加。AEDの使い方も学習済みという。
同中吹奏楽部で打楽器を担当する2年生星野葵さん(14)は「私も千葉の被害は人ごとではないと思う。消火器は初めてだけど操作は簡単で、性能がすごい」。
三角巾を母の腕に巻いた芝小学校6年生の榎本帆華(ほのか)さんは「固く結ぶことが大事だと分かった」。弟の埼大付属小1年生の陽文君(7)は「きつく巻くのが難しかった」。母の弓子さん(41)は「いざという時もちゃんとできると思う」と、子どもたちに「合格点」を出した。
町会長の和田忠雄さん(82)は「災害時には住民同士の横の連絡が大事。うちはその点がうまくいってます。スマホや携帯が通じなくなっても、うちの町会ではチャリンコ連絡網がある」と秘密兵器を披露。町会の防災部長で自転車店主の飯塚健司さん(64)と共に特別訓練を計画しているという。