<新型コロナ>新クラスター…埼玉261人感染 一方埼玉の「新卒採用」はコロナ禍前と同水準、今なぜ争奪戦
埼玉県は30日、新たに0~90歳以上の261人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。死亡の報告はなかった。
感染者の内訳は県管轄が185人、さいたま市34人、川口市16人、川越市10人、越谷市16人。
これまでに確認された感染者は181万906人。死者は4004人。4月29日夜時点の重症者は3人、入院は167人、宿泊療養はいない。
クラスター(感染者集団)関連は、高齢者施設で1件判明し、10人の感染者が確認された。
■コロナ禍前とほぼ同水準となった県内「新卒採用」動向
ぶぎん地域経済研究所(小山和也社長)は県内に事業所を置く企業を対象とした2023年新卒者採用調査の結果をまとめた。全産業ベースで「採用した」とする企業の割合は60・8%とコロナ禍前とほぼ同水準で、厳しい経営環境の中においても、採用に対する姿勢が総じて前向きであることが分かった。
調査は県内544社を対象にウェブなどアンケート方式で実施。175社(32・2%)から回答を得た。業種別内訳は製造業93社、非製造業82社。
今年4月の新卒者採用状況は、全産業で「採用した」とする割合が22年の60・7%からほぼ横ばいの60・8%で2年連続で6割を超えた。「採用した」と答えた企業の割合を過去にさかのぼって見ると、21年53・5%、20年55・7%、19年55・8%、18年60・3%で、昨年、今年はコロナ禍前の18年とほぼ同水準だった。
「採用した」の割合を業種別で見ると、製造業が前年比3・1ポイント増の60・0%、非製造業が同4・5ポイント減の61・7%。採用人数を「前年に比べ増」「前年同様」「数年ぶりに採用」と答えた企業に採用の理由を聞いたところ「退職者の補充」が47・2%で最も高く、以下「経営戦略として例年程度採用」44・9%、「適切な人材が応募してきた」33・7%と続いた。
新卒採用者数の充足度については「採用計画通り確保できた」が前年比7・2ポイント減の40・7%。「計画をやや下回った」は同4・0ポイント増の40・7%、「計画を大幅に下回った」は同3・2%増の18・6%だった。「計画通り確保できた」と答えた企業を規模別で見ると、規模の大きな企業(従業員数100人以上)は51・4%だったのに対し、規模の小さな企業(同100人未満)は前年比15・5ポイント減の25・0%。新卒者の獲得競争が前年に比べ厳しくなり、特に規模の小さな企業が採用に苦戦していることが分かった。
ぶぎん地域経済研究所では「少子高齢化により労働人口が減少するなか、新卒者の獲得競争は一段と厳しくなっていくと考えられる」と予測。「新卒者の採用は企業の成長を大きく左右するだけに、引き続き大きな経営課題であり、通年採用、企業PRの積極化などさまざまな工夫がこれまで以上に必要」としている。