埼玉新聞

 

鉄壁の守り…飯能の郵便局、コンビニ3店舗が特殊詐欺の被害防ぐ 2~4月、声掛け・通報などの4人に感謝状

  • 感謝状を受け取った(左から)矢ケ崎真人さん、尾崎晴美さん、(右から)中里知輝さん、高橋直生さん=埼玉県警飯能署

    感謝状を受け取った(左から)矢ケ崎真人さん、尾崎晴美さん、(右から)中里知輝さん、高橋直生さん=埼玉県警飯能署

  • 感謝状を受け取った(左から)矢ケ崎真人さん、尾崎晴美さん、(右から)中里知輝さん、高橋直生さん=埼玉県警飯能署

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして埼玉県警飯能署は21日、飯能郵便局の局員と飯能市内のコンビニ3店舗のアルバイト店員ら4人に感謝状を贈呈した。感謝状を受け取ったのは、飯能郵便局の矢ケ崎真人さん(44)、セブンイレブン飯能駅北口店の尾崎晴美さん(30)、ローソン飯能双柳六道店の高橋直生さん(28)、セブンイレブン飯能川寺店の中里知輝さん(22)の4人。

 同署によると、4人はいずれも今年2月から4月の間に、来局・来店した客との会話から詐欺を疑い、警察への通報につなげ、詐欺被害を未然に防いだ。

 矢ケ崎さんは2月28日、窓口で100万円を引き出そうとした高齢女性に使用目的を確認。「息子がかばんをなくしたので賠償金が必要」などと答えたため、警察に連絡し被害を防いだ。「ATMの前でキョロキョロしていた」と、矢ケ崎さんは当時の高齢女性の不審な動きを振り返り「被害を食い止められたことをうれしく思う」と語った。

 尾崎さん、高橋さん、中里さんはそれぞれ、高額の電子マネーを購入しようとした高齢客に使用目的を確認し、慣れない様子などから詐欺を疑った。「相手が電話しながら入店してきて怪しいなと思った」と中里さん。尾崎さんは、警察の啓発チラシに目を通していたことで「電子マネーを買うのは初めてですか」と声をかけることができたという。高橋さんは「未だに(感謝状を受け取った)実感がありません」と語った。

 同署の竹内範敏署長は「管内でも詐欺の予兆事案は多く、民間の協力は非常にありがたい。声かけはなかなかできない勇気がいることだ」と感謝を述べた。

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