埼玉新聞

 

【動画】感動“大凧あげ祭り”大勢で走り、凧が浮き上がる瞬間は圧巻 春日部の空に「世界平和」あすも祭り

  • 風を受けて大空に舞い上がる大凧=3日午後、春日部市西宝珠花の江戸川河川敷

    風を受けて大空に舞い上がる大凧=3日午後、春日部市西宝珠花の江戸川河川敷

  • 風を受けて大空に舞い上がる大凧=3日午後、春日部市西宝珠花の江戸川河川敷

 大型連休も後半に差し掛かった3日、県内各地ではさまざまな催しが行われた。春日部市では大凧(おおだこ)揚げが4年ぶりに有観客で実施され、晴れ渡った青空に、世界平和の願いも込められた凧が揚がった。さいたま市北区では盆栽まつりが開かれ、新緑でまばゆい盆栽を多くの愛好家が興味深く見て回った。約3年に及んだコロナ禍の重苦しさは夏のような天気に吹き飛び、県民は笑顔で五月晴れの休日を過ごした。

■平和への願い、大空へ 春日部・大凧あげ祭り

 春日部市で「大凧あげ祭り」が3日、市内の江戸川河川敷で行われた。「世界」「平和」と描かれた大凧がそれぞれ空に舞い、観客から歓声と拍手が送られた。祭りは5日も行われる。

 大凧揚げは江戸時代から伝わる伝統行事。縦15メートル、横11メートル、重さ800キロの大凧は、上若組と下若組に分かれて、それぞれ約100人の引き手が揚げる。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、この3年間は中止や無観客での開催が続いた。2019年以来、4年ぶりに観客を入れて開催された今年は大勢の人出でにぎわった。

 会場の河川敷には程よく風が吹き、凧を揚げる条件がそろうと、午後1時ごろから地元の小中学生らが縦6メートル、横4メートル、重さ150キロの小凧を揚げた。午後3時半ごろに下若組が「世界」の文字が描かれた大凧を揚げた。風に乗って上空で静止した大凧に、観客は拍手を送った。続いて上若組が「平和」と描かれた大凧を飛翔(ひしょう)させると、それぞれの引き手たちは抱き合って成功を喜んだ。

 昨年は無観客で、風がなく揚げるのにも失敗しており、庄和大凧文化保存会の川島栄会長は「昨年悔しい思いをした分、今年はとてもうれしい。世界に平和を、という願いを感動とともに伝えられた」と話していた。
 

ツイート シェア シェア