埼玉新聞

 

カマキリ先生に児童ら大はしゃぎ、加須の小学校でユニークな授業 昆虫への興味深め学力向上に

  • カマキリ先生に扮した大熊光治さん(左)と児童たち=加須市立大利根東小学校

 子どもたちが身近な昆虫への興味を深めて学力向上につなげようと、加須市立大利根東小学校(東郷里子校長、児童数219人)で24日、"カマキリ先生"によるユニークな授業が行われた。

 "カマキリ先生"に扮(ふん)したのは同市の元中学校校長、大熊光治さん(72)。大熊さんは今年2月、小学校の教科書に掲載されている昆虫の標本を展示する「こども移動昆虫館」を立ち上げ、館長として主に市内の小学校を回りながら、子どもたちの自然観の育成や学習指導を行っている。"カマキリ先生"の授業は昆虫館事業の一環として行っており、市内で3回目。

 この日行われた3年生38人の授業には児童たちの保護者も参加。全身黄緑色のいでたちにお面を被ったカマキリ先生が教室内に入ると、児童たちは大はしゃぎ。カマキリの「一生」を紙芝居で説明したり、モンシロチョウの体のつくりをクイズ形式で児童たちに問いかけた。

 「昆虫には成虫になるまでに、さなぎになるものと、ならないものがあります」と"カマキリ先生"。バッタやトンボ、セミはそれぞれどちらの部類になるのかを、児童、保護者たちと一緒に考えた。

 好奇心が旺盛な10歳ごろまでの自然体験の必要性を強調する大熊さんは「親子で基礎的なことを学び、体験することが家庭教育となり、子どもたちの学力向上にもつながる」と話している。昆虫館は市内の小学校を巡回する予定。

 同校の「こども移動昆虫館」は11日まで開かれている(土日は除く)。問い合わせは大利根東小学校(電話0480・72・3116)へ。

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