迷子の2歳男児、交通量の多い道にたたずむ…小学生2人、交番まで送り届ける「妹や弟の姿が重なった」
2019/10/11/00:00
川越署は10日、迷子の男児を交番まで送り届けたとして、川越市立川越西小学校3年、北岡亮太朗君(8)と同新宿小4年、江里口直斗君(9)に感謝状を贈った。
2人は8月26日午後4時すぎ、川越市笠幡の市道に一人でたたずむ男児(2)を発見。周囲に家族が見当たらないことなどから迷子と確信した。手をつないだり、抱っこしてあげながら周囲を探したが、男児の母親は見つからなかったため、発見から約30分後、最寄りの交番に送り届けた。
「雨が降っていたので帽子をかぶせたり、リラックスさせるため笑わせたりしようとした」と北岡君。感謝状を受け取ると「ヒーローになった気分」とほほ笑んだ。江里口君は「当たり前のことをしただけなのに感謝状をもらえるなんて」と驚いた様子だった。
2人は仲の良いいとこ。同日は江里口君が北岡君の家に泊まりに来ており、2人で公園で遊んだ帰り道だった。お互い幼いきょうだいを持つ兄同士でもあり、一人でたたずむ男児の姿に「妹や弟の姿が重なった」と話す。
北岡君の母親は「できることを行動に移してくれたんだと思う」と笑顔。江里口君の母親は「いつも弟のことを気に掛けてくれる子。こんなに役に立つことができたんだね」と感謝状を受け取るわが子らを見守った。
同署によると、男児が見つかった辺りは近隣住民の生活道路になっており、比較的、交通量の多い場所。
岩根忠署長は「機転を利かせて行動してくれたことで大きな事故にもつながらなかった。ありがとう」と2人の功労に感謝した。