<台風19号>熊谷市、荒川流域に避難指示 自主避難の住民「ダムが緊急放流されていたら危なかった」
2019/10/14/00:00
台風19号による増水で荒川が一時、氾濫危険水位に達した熊谷市は市内の小中学校など48カ所に避難所を開設し、荒川流域に避難指示を出した。一夜明けた13日、荒川大橋付近の河川敷には大勢の市民が集まり、茶色く染まった濁流を眺めていた。
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「このままだと氾濫する」。荒川から200メートルほど離れた低地に住む男性(73)は12日午後2時ごろ、河川敷で水位の上昇を確認して市内のホテルに自主避難した。「今回は堤防が持ちこたえてくれたが、もし(上流の秩父市にある)二瀬ダムが緊急放流されていたら、危なかった」
約1キロ離れたマンションに住む公務員男性(32)は避難指示に従おうと考えたが、既に激しい風雨で「一歩も外に出られない状況だった」と、3階にある自宅に家族で待機。怖がる5歳と2歳の子どもたちと台風が過ぎ去るのを待った。いざという時は「買いだめた水や食料で持ちこたえよう」と覚悟したという。