埼玉新聞

 

<高校野球>県勢戦力分析 23年ぶり出場の西武台、エース左腕増田が鍵 打撃も強化、初戦で勢いを

  • 低めに投げ込む制球力が抜群の西武台のエース増田

 来春の第92回選抜高校野球大会への最終関門となる第72回秋季関東高校野球大会は19日、群馬県の上毛新聞敷島球場と高崎城南球場で開幕し、関東7県15校の代表が熱戦を繰り広げる。

 埼玉からは、秋季県大会で2年ぶり6度目の優勝を飾り、2年ぶり13度目出場の花咲徳栄と、同準優勝で23年ぶり4度目出場の西武台の2校が代表となり、両校とも20日に初戦を迎える。

 花咲徳栄は4年ぶり5度目の選抜大会出場と今夏に続く2季連続の甲子園を目指し、千葉2位の拓大紅陵と、32年ぶりの選抜出場を狙う西武台は栃木1位の青藍泰斗と対戦する。関東の強豪校としのぎを削る両校の戦力を分析した。

■投手力軸、強豪撃破へ/西武台

 県大会で強豪校を連破し、23年ぶり4度目の関東切符を手にした。初戦は、栃木県大会を22年ぶりに制した青藍泰斗、勝てば春夏2度の甲子園優勝経験がある常総学院(茨城1位)―高崎健康福祉大高崎の勝者が相手。

 厳しいブロックに入ったが、1988年の選抜大会初出場につながった87年の秋季関東大会以来の4強入りを目指し、初戦で勢いをつけたい。

 32年ぶりの白星の鍵を握るのが、完封2試合を含む8試合54回を投げ、自責点4、防御率0・67のエース左腕増田。球速は120キロ程度だが、ストライクゾーンいっぱいの外角低めを突く制球力は抜群。試合を重ねるごとに成長したエースの踏ん張りが、勝利を呼び込む。

 2番手の右腕井原は、テンポ良く投げ込む小気味いい投球が持ち味。増田の好投で出番は少なかったが、本来は2枚看板だ。インサイドワークと肩の強さに定評のある捕手伊沢が両投手の良さを引き出し、打たせて取る。守備範囲が広い中堅手武井らが確実にアウトを重ね、投手陣を支えたい。

 打線の援護にも期待。新チーム発足以降、力を入れてきた打撃は、打率5割超で長打7本の3番深田、打率も高く一発もある4番松木と5番山田のクリーンアップが得点源。前チームから受け継いだ犠打や機動力で揺さぶって好機を広げ、ビッグイニングをつくる爆発力もある。

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