埼玉新聞

 

越谷サンシティ再開発、その未来は 市民や行政など意見交換「ディスカッションできる市民を増やすこと」

  • これからの公共施設を考えようと多くの市民が参加したシンポジウム=越谷市南越谷の越谷コミュニティセンター

 越谷市南越谷の複合施設「越谷サンシティ」の再開発について、市民や行政などが意見を交換し合おうと、「越谷サンシティ再整備から未来を考えるシンポジウム」が同コミュニティセンターで開かれた。未来を考えるシンポジウム実行委員会(木下美由紀代表)が主催した。

 越谷サンシティは市民ホールや会議室などの文化施設、図書館などの公共施設と商業施設から成る複合施設として、1979年に供用を開始した。運営会社の解散や施設の老朽化などから、市は2024年度に施設を解体し、再開発を進める方針を掲げている。

 シンポジウムでは持続可能な公共施設づくりを考えようと、市民や行政担当者ら約80人が参加。市の構想案の説明や、基調講演、若手のまちづくりのリーダーらによるトークセッションが行われた。

 基調講演ではコミュニティデザイナーの山崎亮氏が「住民参加の公共施設づくり」と題して講演を行った。

 山崎氏は自身が手掛けてきた全国各地のさまざまな公共施設や文化施設の開発事例を紹介。地域に根差した開発を進めるために大切なこととして、地元の意見を聞く前に市民が学ぶことや、時間をかけて対話することなどを挙げた。

 「市民の変化する能力を信じてじっくり対話を重ね、ディスカッションできる市民を増やしていくことが大切」と山崎氏は強調した。

 主催した実行委員会代表の木下さんは「再開発に当たっては幅広い市民参加のもとで知恵を出し合う必要がある。今日をきっかけに何かが始まる第一歩となれば」などとあいさつした。

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