埼玉新聞

 

けやきひろば春のビール祭り、初めて“循環型食器”導入 32店活用 大勢にぎわい、大量プラが課題だった

  • プラスチックごみ削減のため、採用した循環器型食器を手にする秩父麦酒醸造所代表の丹広大さん=17日午後、さいたま市中央区

    プラスチックごみ削減のため、採用した循環器型食器を手にする秩父麦酒醸造所代表の丹広大さん=17日午後、さいたま市中央区

  • プラスチックごみ削減のため、採用した循環器型食器を手にする秩父麦酒醸造所代表の丹広大さん=17日午後、さいたま市中央区

 さいたま市中央区で21日まで開催されている「けやきひろば春のビール祭り」で、循環型食器を初めて試験的に導入している。プラスチック資源の循環利用・減量化を目指して情報交換をする組織「県プラスチック資源の持続可能な利用促進プラットフォーム」の協議の中、主催するさいたまアリーナが発案した。

 ビール祭りは、新型コロナウイルスの影響を受け、4年ぶりの屋外開催で今回が25回目。全国の300種類以上のビールやご当地のグルメが楽しめ、17日に開幕した。多くの来場者でにぎわう中、食器などに使われる大量のプラスチック廃棄物が課題となっていた。導入した循環型食器は、総合商社「丸紅」が開発した「edish(エディッシュ)」。食品廃材を原料にしており、飼料や肥料に再生が可能という。出店した48店舗のうち32店舗が購入した。

 「秩父麦酒醸造所」(秩父市)は、持続可能な開発目標(SDGs)を意識したビール造りを進め、麦芽かすを牛の餌や畑の堆肥に回しているという。今回の出店に当たって、循環型食器を採用した。代表の丹広大さん(43)は「自然との循環を考えていたタイミングに、声かけをいただいた。プラスチックの使用をできるだけ抑えて、次に使えるようにしていく。今後も積極的に活用したい」と語る。

 食器はイベント終了後に回収され、堆肥化される。さいたまアリーナの担当者は「環境に配慮し、毎年多く発生するプラスチックごみを削減していきたい」と話していた。
 

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